聖クルアーン
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本章の名は,第15節の「敬慕し身を投げ出してサジダする」の句に,ちなんで名付けられる。また敬慕〔ハッルー〕章とも呼ばれる。アリフ・ラーム・ミームをもって始まる最後の章である。創造と時と終末〔キヤーマ〕の神秘が,アッラーの啓示のみ光を通じて観察され,これらの神秘に関する限想により,アッラーヘの信仰と敬慕に導かれる。本章はマッカ中期の啓示で,近い将来におけるイスラームの勝利の預言でもある。
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。  
アリフ・ラーム・ミーム。1
   
この啓典の啓示は,万有の主から(下ったもの)で,疑いの余地はない。2
   
けれどもかれらは,「かれ(ムハンマド)がこれを捏造した。」と言うのか。いや,これはあなたの主からの真理で,あなた以前に,一人の警告者も来なかった民に,警告するためのものである。必ずかれらは導かれるであろう。3
   
アッラーこそは,6日の間に天と地,そしてその間の凡てのものを創造して,御自らその玉座に鎮座なされる方である。あなたがたはかれの外に守護者はなく,執り成す者もないのである。あなたがたはそれでも気が付かないのか。4
   
かれは,天から地までの(凡ての)事物を統御なされる。それからそれ(万有)は一日にして,かれの許に登って行く。その(一日の)長さは,あなたがたの計算する千年である。5
   
この方こそは,幽玄界と現象界を(凡て)知っておられる方,偉力ならびなく慈悲深い御方であり,6
   
創造された一切を,最も善美なものになされ,泥から人間の創造を始められる。7
   
かれは,いやしい水(精液)の精からその後継者を創られ,8
   
それからかれ(人間)を均整にし,かれの聖霊を吹き込まれ,またあなたがたのために聴覚と視覚と心を授けられた御方。あなたがたはほとんど感謝もしない。9
   
かれらは,「地中に消えてから,わたしたちはまた新しく創造されるであろうか。」と言う。いや,かれらは主との会見を信じない。10
   
言ってやるがいい。「あなたがたを受け持つ死の天使があなたがたを死なせ,それから主に帰らせる。」11
   
罪を犯した者たちが主の御前に項垂れて,「主よ,わたしたちは見ました。聞きました。わたしたちを御返し下さい。わたしたちは善い行いをいたします。わたしたちは本当に悟りました。」(と言う姿を)あなたに見せてやりたいものである。12
   
もしわれが欲するならば,それぞれの魂に導きを与えることも出来た。だが「ジン(幽精)と人間たちで,必ず地獄を満たすであろう。」とのわれの言葉は,真実となろう。13
   
それであなたがたは味わうがよい。この日の会見を忘れていたことを。本当にわれもあなたがたを忘れよう。あなたがたは自分たちが行ったことに対する永遠の懲罰を味わえ。14
   
われの印を信じる者とは,それが述べられた時に敬慕し身を投げだしてサジダし,主の栄光を讃えて唱念する,高慢ではない者たちである。〔サジダ〕15
   
かれらの体が臥床を離れると,畏れと希望とを抱いて主に祈り,われが授けたものを施しにさし出す。16
   
かれらはその行ったことの報奨として,喜ばしいものが自分のためにひそかに(用意)されているのを知らない。17
   
信仰している者が,主の掟に背く者と同じであろうか。かれらは決して同じではない。18
   
信仰して善行に勤しむ者は,楽園が住まいで,それは善行をしたことへの報奨である。19
   
だが掟に背く者の住まいは地獄の業火である。そこから出ようとする度にかれらはその中に引き戻され,「あなたがたが虚偽であるとしていた業火の懲罰を味わえ。」と言われよう。20
   
われは大きい懲罰の前に,必ず手近な懲罰をかれらに味わせる。そうすればかれらも(悔悟してわれに)帰るであろう。21
   
主の印に気付いていながらその後背き去る者より酷い罪作りがあろうか。われは必ず罪深い者に報復するであろう。22
   
われは,ムーサーにしかと啓典を授けた。だからあなた(ムハンマド)がこれを授かることを疑ってはならない。われはそれを,イスラエルの子孫たちの導きとした。23
   
われは,かれらの間から,わが命令を下して(人びとを)導く導師をあげた。かれらはよく耐え忍びまたわれの印を堅く信じていた。24
   
本当にあなたの主は,かれらが意見を異にしていたことに関して,審判の日にかれらの間を裁決なされる。25
   
かれらに教えなかったか。それ以前にわれが幾世代を滅ぼしたかを。その住まいの中を,(今)かれらは往来している。本当にその中には,種々の印がある。それでもかれらは聞く耳を持たないのか。26
   
またわれが水を不毛の地に送り,それで作物を育成させ,かれら自身や家畜に食べさせるのを見ないのか。かれらは見る目を持たないのか。27
   
かれらは,「もしあなたがたが言うことが真実ならば勝利はいつ来るのですか。」と言う。28
   
言ってやるがいい。「勝利の日には,不信心であった者の信仰はかれらに役立たず,かれらは猶予もされないであろう。」29
   
だからあなたは,かれらを避けて待て。かれらも待っているのである。30
   
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